管理薬剤師のパパです。
東京都の健康観察の繁忙さを数字から考えてみます。
【東京都の場合】
かなりの雑な計算ですことをあらかじめ申し上げておきます汗。
〇経過観察しなければいけない日数
発症日から10日かつ症状軽快後72時間のルールがあるので、最短でも13日間。(症状が出ている期間がそれに加わります。)
〇陽性者数
直近7日間移動平均4,636.9人/1日
〇健康観察は不要の入院患者4,000人位(退院者数と新規入院者数は無視、)
宿泊療養者2,000人
健康観察をしなければいけない人数・・結構少なく見積もってます
4,636.9×13-6,000=54,279.7
〇保健所1カ所当たりの担当人数(保健所数41ヵ所)
54,279.7÷41=1,323.9
保健所規模の大小にかかわらず単純に計算して陽性者だけでも1,324人に毎日連絡しなければいけません。(島しょ部は非常に少なく都市部はこの数倍いると予想)
ただし、保健所の業務内容は下の表のように非常に多岐にわたっています。
内容 |
主な業務 |
市町村支援 |
指導・助言、各種研修、事業協力、市町村の主体的な取組への支援(包括補助)等 |
企画機能 |
地域保健医療推進プランの策定・推進・評価、先駆的事業の企画等 |
健康危機管理 |
健康危機管理体制整備、新型インフルエンザ対策等 |
衛生教育 |
広報・普及啓発、各種講習会等 |
統計調査 |
各種統計調査、地区診断等 |
保健医療 |
地域医療連携の推進、医療安全支援センター(患者の声相談窓口)、医師等の免許申請受付等 |
歯科保健 |
歯科保健普及・教育、障害者歯科相談等 |
薬事衛生 |
薬物乱用防止対策、薬局等の開設許可・監視指導等 |
環境衛生 |
室内環境保健対策、理容・美容、クリーニング、旅館等の営業許可・監視指導、水質検査等 |
食品衛生 |
飲食店・食品製造業等の営業許可・監視指導、食中毒対策等 |
保健栄養 |
栄養調査、特定給食施設指導、栄養成分等表示の普及等 |
成人保健 |
生活習慣病予防対策等 |
環境保健 |
アレルギー教室、大気汚染保健対策、花粉症対策等 |
医療給付及び助成 |
療育医療給付、結核医療費助成等 |
感染症予防 |
感染症発生届出・受理等 |
エイズ対策 |
抗体検査、相談、予防に関する普及啓発等 |
結核対策 |
患者・家族検診、接触者検診、DOTS(直接服薬確認法)推進事業等 |
母子保健 |
障害児の療育相談、指導等 |
精神保健福祉 |
精神保健福祉相談、訪問指導、社会復帰促進事業等 |
難病対策 |
在宅難病患者訪問相談・指導、医療機器貸与、骨髄ドナー登録受付等 |
さらに、濃厚接触者の健康観察もあります。陽性者の数倍はいるでしょう。
健康観察期間の終了日は、患者の感染可能期間内に患者と接触した最終日の翌日から14日間となります。注:検査結果が陰性であっても健康観察期間は14日間です。
本来、この方たちを完全に捕捉していなければ、収束は非常に遅くなります。
何人の職員が必要になるのでしょうか?考えただけでもぞっとします。
会社員の方は自分の会社の支店単位で数千人の健康観察をすると考えてください。
やってられませんよね・・・
今日も言わせてください。
コロナ自宅療養者の健康観察を薬剤師にやらせてください!!
#新型コロナ #自宅療養 #健康観察 #今やれること
管理薬剤師のパパ